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2026年4月版:中国で使えないサービス完全ガイド|元駐在員が教える現地の実態

こんにちは。私は2018年から2023年まで、上海にITエンジニアとして5年間駐在していました。その間、毎日のように中国のネット規制と向き合い、様々なサービスがブロックされるという現実を身をもって経験してきました。今回は、2026年4月時点での最新の規制状況について、実際の経験に基づいてお伝えしたいと思います。

駐在当初、私は何の準備もなく上海に到着してしまい、大変な思いをしました。その経験を多くの方と共有できればと思い、このガイドを作成しました。

なぜ中国はこれらのサービスをブロックするのか

中国が独自に構築した「グレート・ファイアウォール」と呼ばれるネット規制システムについて、簡単にご説明します。中国政府は、国内のインターネット環境を厳格に管理し、政治的に敏感な情報や西側メディアの情報流入を制限しています。私が上海にいた時代から、この規制は年々強化されていく一方でした。

当初、シャンハイではVPNを使えば何とかなると思っていましたが、2020年以降の規制強化により、VPNの使用も制限されるようになりました。ただし、企業向けの公式なVPNは許可されているケースもあります。

2026年4月時点でブロックされているサービス一覧

📱 ソーシャルメディア・メッセージングアプリ

  • LINE - 完全ブロック(日本への電話・SMS送信は可能だが、LINEアプリは使用不可)
  • WhatsApp - 2017年以降、完全にブロックされています。駐在当初、多くの同僚がWhatsAppの代わりにWeChatを使用していました
  • Facebook - 原則ブロック。私の経験では、Facebookは一切アクセスできませんでした
  • Instagram - ブロック。ビジネスパートナーとの連絡に困った経験があります
  • Twitter/X - 完全ブロック。ニュースを確認する手段がなく、VPN経由で情報を得ていました
  • TikTok(海外版) - ブロック。国内版の抖音(Douyin)のみが利用可能です
  • Telegram - ブロック。セキュリティを重視する同僚たちが使用していましたが、規制がどんどん厳しくなりました
  • Snapchat - ブロック
  • Discord - ブロック。ゲーミングコミュニティとの繋がりが絶たれました
  • Pinterest - ブロック
  • Reddit - ブロック
  • Signal - ブロック。プライバシー保護に関心のある人に人気でしたが、使用不可
  • Clubhouse - 2021年のサービス開始直後にすぐブロックされました

🔍 Googleサービス(全て完全ブロック)

  • Google検索 - 2010年のGoogleと中国政府の対立以降、ブロックされたままです。私も駐在中、技術的な問題を検索する際は常に苦労していました
  • Gmail - VPN経由でのみアクセス可能でした
  • Google Maps - 地図アプリは百度地図(Baidu Maps)を使用していました
  • Google Drive - クラウドストレージは微盤(WeiyunやAliyunなど)を使用
  • Google Photos - 写真管理はアリババのサービスを使用していました
  • YouTube - 完全ブロック。仕事の動画学習教材が見られず、かなり不便でした
  • Google Play - ブロック。アプリのダウンロードは豌豆荚(Wandoujia)などの国内ストアから
  • Google Calendar - ブロック
  • Google Docs - ブロック

📺 動画・音楽ストリーミングサービス

  • YouTube - 言わずと知れた完全ブロック。これが最も辛かった制限です
  • Netflix - ブロック。香港経由では見られることもありますが、本土では困難
  • Hulu - ブロック
  • Disney+ - ブロック
  • Spotify - ブロック。音楽は網易云音楽(NetEase Music)を使用していました
  • Twitch - ブロック
  • Vimeo - ブロック
  • SoundCloud - ブロック
  • Niconico - ブロック
  • Abema TV - ブロック

📰 ニュース・情報サイト

  • BBC - ブロック。国際ニュースを確認するのは困難でした
  • New York Times - ブロック
  • Wall Street Journal - ブロック
  • Bloomberg - ブロック。ビジネスニュースが制限されるのは駐在員にとって大きな痛手です
  • Wikipedia - 時間帯や内容によっては制限されます。私の経験では、政治的に敏感なページは確実にアクセス不可でした

💻 仕事・開発者向けツール

  • GitHub - 間欠的にブロックされます。私たちは定期的にアクセスできない時間帯に遭遇し、かなり仕事に支障が出ました
  • Slack - 2019年頃から段階的に制限されるようになりました。多くの企業が WeChat Work(企業版WeChat)に移行しました
  • Notion - ブロック。タスク管理が困難になりました
  • Dropbox - ほぼブロック状態。OneDriveもアクセス困難です
  • OneDrive - ブロック。社内ドキュメント共有は Dingtalk を使用していました

🇯🇵 日本のサービス

  • LINE - 完全ブロック。日本への連絡手段として大変困りました。駐在員同士は WeChat で連絡を取っていました
  • Yahoo Japan(一部) - 制限あり。メールサービスはVPN経由でのみアクセス可能
  • メルカリ - 支払い機能が制限される場合があります。ただし、ブラウザからのアクセスは比較的安定していました

🔍 その他の検索・ツール

  • DuckDuckGo - ブロック。プライバシー保護型の検索エンジンも制限されています
  • Bing(海外版) - 一部制限。ただし、Bing China(中国版)はアクセス可能です
  • Yahoo - ブロック。国内の情報検索は百度(Baidu)を使用していました

香港とマカオの例外

「一国二制度」の原則により、香港やマカオではこれらのサービスが通常通り利用できます。私も駐在中、香港出張の際には懐かしさを感じながらGoogleやFacebookにアクセスしていました。ただし、シャンハイに戻ると即座にアクセスできなくなるという、奇妙な経験をしました。香港での滞在中に必要なデータをダウンロードしておくことをお勧めします。

中国の空港経由での通過

中国国際航空(Air China)、中国東方航空(China Eastern)、中国南方航空(China Southern)、海南航空(Hainan Airlines)など、中国系の航空会社を利用する場合、空港のWiFiに注意が必要です。これらの空港WiFiは、中国の電話番号を使用した登録が求められる場合があります。私の経験では、北京首都国際空港上海浦東国際空港での接続は比較的容易でしたが、シャンジェン深圳国際空港では規制が厳しかったです。

事前に中国の一時的なSIMカードを取得しておくか、駐在している知人に登録を手伝ってもらうことをお勧めします。

私が実践していたVPN対策

上海での5年間、私がどのようにしてこの厳しいネット規制を乗り越えていたかについてお話しします。

最初は無料のVPNサービスを試していましたが、すぐに規制されてしまいました。その後、以下の有料VPNサービスを使用していました:

  • NordVPN - 速度が安定しており、長期間にわたって利用できました。ビジネス用途にも適しています
  • Surfshark - 中国での規制回避に特化した設定が用意されており、複数デバイスでの同時接続が可能でした
  • ExpressVPN - 最も高速で安定していました。ただし、価格は他と比べてやや高めです

これらのVPNは、アプリの難読化機能(Obfuscation)を使用することで、中国のファイアウォール検出を回避していました。

重要なポイントとして、VPNの使用そのものは違法ではありませんが、政府公認のVPN以外の使用は規制対象です。ただし、多くの駐在員や企業がVPNを使用しており、実際には黙認されているようなところもあります。私も駐在中、会社の承認を得た上でVPNを利用していました。

🚨 必須:中国入国前にVPNをインストールすること

これは本当に重要です。私が何度も強調したいポイントです。

中国に到着してからVPNをインストールしようとしても、すでにほとんどのVPNアプリストアから削除されており、ダウンロードできません。私の知人の中には、到着後にVPNが必要になって困った人が何人もいます。

以下の手順を推奨します:

  • 出国前に、複数のVPNアプリを複数のデバイスにインストールしておく
  • VPNアプリのAPKファイル(Android)またはIPAファイル(iOS)を事前にダウンロードしておく
  • 可能であれば、パソコンにもVPNソフトウェアをインストール
  • VPNの公式ウェブサイトをブックマークしておく(VPN自体がブロックされた場合、企業用VPNゲートウェイ経由での再インストールが可能)

私が駐在中に見たケースでは、出国前の準備をしていなかった同僚は、最初の数週間、かなり不便な思いをしていました。

まとめ:中国駐在を成功させるための準備

2026年4月時点での中国のネット規制は、むしろ以前よりも厳しくなっています。私の5年間の駐在経験から言えることは、事前準備がいかに重要かということです。

中国は確かにネット規制が厳しい国ですが、多くの駐在員や企業はうまく対応しながら生活・仕事をしています。適切なツールと心構えがあれば、十分対応可能です。

特に重要なのは、出国前のVPN準備、そして現地での企業ネットワークの活用です。また、中国国内のサービス(WeChat、DingtalkなどのWeChat Work、Alipayなど)の機能が非常に充実しており、これらを上手に使いこなすことで、生活の質を大きく向上させることができます。

今から中国への駐在や出張を控えている方は、ぜひこのガイドを参考にして、万全の準備でお出かけください。不明な点があれば、現地の駐在員コミュニティに相談するのも良い方法です。

このガイドをシェアして、他の駐在予定者をサポートしましょう。質問や追加情報がありましたら、コメント欄までお願いします。

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